テンセントは3D生成モデルの新たな進展として「Hunyuan3D-Omni」と「Hunyuan3D-Part」を発表し、コードと重みを含め全面オープンソース化した。これにより3D生成技術の学術研究や産業応用を一層加速させる狙いがある。
Hunyuan3D-Omniは「3D界のControlNet」と位置づけられ、骨格、点群、境界ボックス、体素といった多様な制御条件を統合することで、従来の画像入力依存型モデルの制約を超えた高精度かつ柔軟な3D生成を実現する。特にゲームやバーチャルキャラクターの制作、VR/ARの開発で有効とされ、精密な姿勢制御や幾何構造の最適化を可能にする。
一方、Hunyuan3D-Partは3Dモデルの部品分割と生成を容易にする新技術で、従来一体型の出力しかできなかった問題を解決する。P3-SAMによる高精度なコンポーネント分割とX-Partによる部品生成を組み合わせ、50以上の部品を自動生成可能とした。これにより、ゲーム制作での部品ごとの挙動設計や3Dプリント時の大規模造形の変形リスク回避など、実用的なニーズに対応できる。
両モデルはいずれもGitHubやHugging Faceで入手可能で、さらにHunyuan3D Studioで直接利用することもできる。多モーダル制御とコンポーネント生成の二本柱により、3D生成技術はより現実的な応用段階へと移行しつつある。