テンセントは、2024年7月に発表・オープンソース公開した「Hunyuan 3D世界モデル1.0」のLite版を新たに公開した。同モデルは業界初のオープンソースかつ従来のCGパイプラインに対応する可漫遊型世界生成AIとして注目を集めてきたが、従来は26GB以上のVRAMを必要とし、多くの開発者が利用困難だった。今回のLite版では動的FP8量子化やSageAttention最適化、キャッシュアルゴリズム導入により、必要VRAMを17GB以下に抑え、消費級GPUでも実行可能となった。
Hunyuan 3D世界モデルはテキストや画像入力から360度の没入型シーンを生成し、自由に漫遊できる点が特徴である。さらに生成した世界は高品質を維持しながら3D Mesh形式で出力可能で、既存のゲーム開発や物理シミュレーション、VR制作への統合が容易となる。Lite版により個人開発者や中小企業も手軽に利用できるようになり、AIによる3Dコンテンツ生成の普及を加速させる可能性が高い。
Hunyuanチームは今後も開発者コミュニティと連携し、効率性と性能の改善を進めながら、誰もが容易に創造力を発揮できる仮想世界の実現を目指すとしている。