シャオミ(Xiaomi)は新製品「Xiaomi AI眼鏡」を発表した。未来的なAR機能ではなく、録画、翻訳、ライブ配信など実用性にフォーカスした設計で、中国市場に最適化されたスマートグラスとして注目を集めている。
外観はアジア人の顔に馴染むウェリントン型を採用し、裸フレーム重量は約40gと非常に軽量。さらにレンズにはボーイング機採用の電致変色技術を応用し、遮光度や色味をユーザーが即時調整可能にしている。
Qualcomm AR1およびBES2700Hのデュアルチップを搭載し、8.6時間のバッテリー持続を実現。USB-C端子による直接充電方式を採用し、充電ケース不要のシンプルな構造も特徴的だ。
撮影機能では、1200万画素のIMX681センサーを搭載し、2K画質での録画とEIS電子手ブレ補正に対応。第一人称視点での撮影に特化し、動画クリエイターにも実用的な設計となっている。
また音声アシスタント「小愛同学」と連携し、リアルタイム翻訳や無感録音に対応。HyperOSとの連携で、動画通話時に眼鏡のカメラを使用することも可能となっている。さらに中国主要SNSとの提携により、スマホと眼鏡だけでライブ配信が可能となり、日常的なコンテンツ発信をサポートする。
価格は1999元(約4.4万円)からと、Ray-Ban Metaと比較しても競争力がある。シャオミはこの製品を単体での技術革命ではなく、自社エコシステムを支える戦略的デバイスとして位置付けている。