中国のライフスタイル系ソーシャルメディアRedNote(小紅書)の評価額が最新の市場取引で260億ドル(約4兆3000億円)に達し、IPOへの期待が急速に高まっている。金沙江資本の内部資料によれば、同社の第4期ファンドにおいてRedNoteは資産の91%を占め、時価22.2億ドル(約3400億円)にのぼる。
RedNoteは、2021年のピークを超える評価を獲得し、中国政府の民営企業支援姿勢やテック業界への規制緩和が後押しとなっている。米国ではTikTok規制の動きもあり、RedNoteが代替アプリとして注目を集めている。
設立は2013年で、旅行やショッピングレビューから始まり、現在では広告・ECを柱とした生活総合プラットフォームへと発展。2024年の利益は10億ドル(約1550億円)超と予測されている。
GGV Capital(現Granite Asia・Notable Capital)、真格基金、天図資本などが出資し、金沙江資本が最も大きなリターンを見込んでいる。出資者にはペンシルバニア州立大学やカーネギーメロン大学、カナダのOTPPなども名を連ねている。
RedNoteの評価は非公開の二次市場取引に基づくため流動性の懸念もあるが、現時点では同ファンドの中心資産として注目されており、今後のIPO動向が市場全体の注目を集めている。