空間インテリジェンス企業であるQunhe Technology(群核科技)は、3D生成AIモデルを開発するVASTと戦略提携を締結した。VASTの主力であるTripo AIは、テキストや画像から瞬時に高精度な3D形状とテクスチャを生成でき、業界のコンテンツ制作を飛躍的に効率化する。
今回の提携により、Qunheが提供する空間デザインプラットフォーム「Coolhome」にTripo AIが統合され、ユーザーは自然言語やスケッチを通じて、設計要件に沿った3Dモデルを簡単に生成できるようになる。この機能により、設計初心者からプロまで、より迅速かつ自由度の高い空間デザインが可能となる。
この連携は、生成AIとリアルタイムレンダリングの融合によって、「ゼロ門槛設計(障壁ゼロの設計)」を実現するもので、初音ミクをテーマにした空間デザインの事例も登場している。今後は、静的・動的3Dデザインの統合、物理的シミュレーションの応用など、空間表現のさらなる拡張が期待される。
Qunhe Technologyは2011年に設立され、AIとGPU技術を基盤にした空間設計技術で知られている。Tripo AIを開発したVASTは2023年設立のスタートアップで、急成長中の3D生成AI分野における注目企業だ。両社の提携により、空間デザイン業界全体の技術革新が加速するとみられる。