AIエージェント「Manus」が画像生成機能を新たに搭載した。最大の特徴は、従来のAI画像生成ツールが多く採用する“抽選”スタイルではなく、まずユーザーの目的や意図を理解し、そのうえで必要なリサーチや判断を下した後に画像を生成する点にある。
実例として、部屋の写真を与えると、Manusは部屋のスタイルを分析し、IKEAの公式サイトで適した家具を検索。その家具を使ったビジュアル提案とともに、購入リンク付きの結果ページを生成した。また、健康志向の若者向け茶飲料「TeaVive」のパッケージデザインや広告ポスター、販売戦略まで一貫して提案するなど、マーケティング支援にも対応している。
さらに、中古品のプロモーション画像や展示用Webページの作成など、画像編集とレイアウト設計の統合機能も実装。表示画像には元の被写体を残しつつ、背景などの調整で見栄えを向上させた。
こうした動きは、AIデザインエージェント「Lovart」の急成長が契機となった可能性がある。Lovartもまた招待制で人気を集め、海報、ブランドVI、ストーリーボード生成などを得意とする。Manus側もこの競合の存在に刺激され、機能強化に踏み切ったと見られている。
現在、Manusは登録制限を解除し、無料で1000ポイント+毎日300ポイントを配布中。月額19〜199ドルの有料プランも提供されているが、実用には大量のポイントを消費するため「コストが高すぎる」とのユーザーからの不満が見られる。競争激化のなか、価格戦略と機能の進化が今後のカギを握りそうだ。