中国AIスタートアップMonica、米Benchmarkから約115億円調達──Manusの「中国色排除」進むか

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MonicaとManusの画像
概要ポイント
  • MonicaはBenchmarkから7500万ドル(約115億円)の資金調達を実施し、評価額は約5億ドル(約770億円)に上昇。
  • Manusは多機能AIエージェントとして、OpenAIの一部機能を凌駕する性能を示す。
  • BenchmarkはHeyGenでも中国資本の排除を進めた経緯がある。
  • Manusはすでに米国や日本などでユーザーイベントを開催し、海外市場に進出中。
  • 米国VCは中国発スタートアップに対し、「現地化」と「収益性」を重視する傾向が強まっている。
本文

中国AIスタートアップMonicaが、汎用AIエージェント「Manus」の開発で注目され、米Benchmarkから7500万ドル(約115億円)の資金調達を実施した。企業評価額は5億ドル(約770億円)近くに達し、米国、日本、中東市場への進出も加速している。


Manusは自然言語で複数の業務をこなす汎用型AIエージェントとして、OpenAIの一部機能を超える性能を持つとされ、すでに米App Storeで月額199ドル(約3万円)のプロ版を展開している。旧金山、ニューヨーク、東京などでもユーザーイベントが開催され、グローバルなユーザー層を形成しつつある。


今回出資を主導したBenchmarkは、以前HeyGenにおいても中国資本の株式比率を制限し、米国法人への移行を進めた実績がある。この「中国色の排除」方針はMonicaにも波及する可能性があるとされ、創業者が武漢に拠点を置いている点が一部投資家から懸念されている。


米中関係の緊張を背景に、中国VCが関与できるのはシードや天使ラウンドまでとするケースも増えており、AI企業が世界展開する上では、現地化と早期の収益化が鍵となる。MonicaがHeyGenに続く存在となるのか、業界の注目が集まっている。