テンセントは3D生成AI「Hunyuan(混元)3D」の新バージョンv2.5を正式発表した。これにより、v2.0では標準画質だった3Dモデルの構築精度が、HDレベルにまで向上し、幾何分解能は1024に達した。モデル構造も大幅に強化され、パラメータ数は1Bから10Bへ、有効面数は10倍以上に拡大された。
さらに、Hunyuan 3D v2.5は4K解像度のテクスチャとbumpマッピング、PBR(物理ベースレンダリング)に対応。表面の凹凸や反射、陰影の表現がリアルになり、視覚的なリアリティが飛躍的に高まった。画像やテキストを入力するだけで、高品質な3Dモデルを生成できるのも大きな特徴だ。
また、骨格アニメーションにおいては、非標準姿勢でも自動でスケルトンの割り当てとスキンウェイトを付与できるようになり、アニメーション制作の効率が大幅に向上した。さらに、減面処理やマルチビュー入力といった高度な生成パイプラインテンプレートも整備され、用途に応じて柔軟に調整できる。
Hunyuan 3Dは、ゲーム開発やアニメ制作にとどまらず、AR/VR、広告、具身知能、製造業など多様な業界に応用可能とされている。テンセントはAIによる3D制作の民主化と専門化を同時に推進し、開発効率とコスト最適化の両立を図る。
なお、v2.5では無料生成回数が1日20回に拡充され、APIもTencent Cloudで正式提供が開始された。Hunyuan 3Dシリーズはオープンソースとしても注目されており、GitHub上でのスター数はすでに1.2万を超えている。