Genspark:無料AIスマートエージェント、中国発の新星がManusに挑む

出典:https://mp.weixin.qq.com/s/SySSrXKUi6F4SUloyRtWXA

概要ポイント
  • Gensparkは元バイドゥ幹部が率いる中国企業MainFuncが開発。
  • 音声指示だけで動画作成やWeb生成が可能な多機能AIエージェント。
  • GAIAベンチマークでManusより高速・柔軟な処理性能を示す。
  • 無料戦略で一般ユーザー層を急速に獲得、海外ユーザー比率も高い。
  • Manusは機能面で反撃を試みるも、成長速度で劣勢に立たされている。
本文

2025年のAI業界において、中国発のAIスマートエージェント「Genspark」が急速に存在感を高めている。開発したのは、元バイドゥ幹部で“小度の父”(バイドゥのスマートデバイス「小度」の開発者)とも呼ばれる景鲲(Jing Kun)が率いるMainFunc社。2024年にAI検索ツールとして登場した後、わずか1年でフル機能を備えた汎用エージェントへと進化し、1億ドル(約150億円)のAラウンド資金を獲得、企業評価額は38.5億元(約770億円)に達した。


Gensparkの最大の特徴は、「無料で使える」ことと「何でもできる」操作性にある。ユーザーは音声やテキストで指示するだけで、料理動画やPPT、インタラクティブなWebサイトまで自動生成でき、Flappy Birdのようなゲームまで再現可能。5時間のYouTube動画も数分で10ページのPPTに要約できる処理性能を持つ。さらに、複数のLLM(大規模言語モデル)と80種以上のツールを統合し、タスクに最適なAIモデルを自動で選び出す仕組みを採用している。


このGensparkが比較されるのが、長らく市場を牽引してきたAIエージェント「Manus」だ。両者はGAIAベンチマークにおいて比較され、Gensparkは複雑なタスクの分解やスピード面で優位性を示した。Gensparkは軽量で反応速度に優れた独自のAIツールチェーンを採用する一方、Manusはソーシャル機能などの包括的な操作支援を強みとするが、実行効率では劣るという評価が下された。


Gensparkは“庶民向けAI”として一般ユーザー市場を迅速に攻略中で、教育やクリエイター層から特に支持を集めている。対照的にManusは企業向けサービスに注力しており、企業顧客との深い連携はあるものの、ユーザー拡大には課題を抱える。


市場全体としてもAIエージェントは単なるツールから「思考する存在」へと進化しており、Gensparkのようなマルチモーダル対応型の混合モデルがトレンドを象徴している。一方で、Gensparkの一部機能は有料であり、ログイン操作を要するソーシャル機能は未対応といった制約もある。また、競合のManusはGensparkを“真の競争相手ではない”と批判するなど、両者の争いは激化している。


Gensparkは今後、企業向けのマーケティング支援ツールやマルチモーダルの処理精度強化を通じて影響力を拡大する一方、ユーザー情報の取り扱いや競合の技術的逆転といった課題にも直面する。AIエージェントの覇権争いは、いまだ予断を許さない状況だ。


さらに、2025年4月2日にMainFunc社の公式ブログで発表された「Genspark Super Agent」は、ユーザーの日常的なタスクを自動的に処理する究極のAIアシスタントとして紹介されている。このエージェントは、複数のAIモデルやツールを組み合わせて、旅行計画の立案、レストランの予約、長時間の動画を短いスライドに要約するなど、多岐にわたるタスクを迅速かつ正確に実行する能力を持つ。特に、独自に開発されたツールセットとデータセットを活用し、高い信頼性と効率性を実現している。