人型ロボット分野で注目を集める杭州のUniTree(宇樹科技)が、アントグループおよびチャイナモバイル(中国移動)から戦略投資を受ける方向で協議を進めていることが明らかになった。今回の資金調達は定向増資の形式で行われ、評価額は前回ラウンドと同じく約80億元(約1,600億円)とされる。なお、アントグループにとってはこれが初のUniTree(宇樹科技)への投資となる。
UniTree(宇樹科技)は、四足歩行型ロボットで世界シェアの約70%を持つリーディングカンパニーとして知られ、2020年以降は黒字経営を続けている。特に、人型ロボット「G1」をわずか9.9万元(約198万円)という価格で市場投入したことが、業界内外に衝撃を与えた。今回の投資でチャイナモバイル(中国移動)が加わることにより、同社は政府や企業顧客向けのビジネス展開を加速させると見られている。
こうした動きは、人型ロボット業界全体の投資熱を反映している。設立から50日で数億ドル(数十億元)規模の評価を得た「它石智航」や、設立100日で2億元(約40億円)を2ラウンドで調達した「維他動力」など、短期間で急成長を遂げる企業が続出している。
一方で、過熱する投資状況に対する懸念も出てきている。著名投資家である金沙江創投の朱啸虎は、「人型ロボット企業からは次々と撤退している」と語り、同分野の商業化の難しさを指摘した。この発言には、朱が過去に「ofo」などの失敗案件から巧みに撤退し成功を収めた実績が背景にある。これに対し、同じくofoに出資していた経緯を持つ経緯創投の張穎は「ロボット業界の成長には多少のバブルも当然」と述べ、異なるスタンスを示した。
近年では、AIや自動運転の人材を擁する「星海図」、清華大学などの出身者が設立した「松延動力」などの新興企業が相次いで台頭し、業界はまさに「百花斉放」の様相を呈している。