2025年2月21日、上海で開催された「2025年全球開発者パイオニアカンファレンス(2025 GDC)」において、無問芯穹(Infinigence AI)、模速空間(Mosu Space)、上海儀電(Shanghai Instrument)が共同で「模速空間算力エコシステムプラットフォーム」を発表した。本プロジェクトは、上海市徐匯区の支援を受けて進められており、上海市経済情報化委員会や徐匯区政府関係者も出席した。
この算力エコシステムプラットフォームは、AI企業に「全周期、全要素、全プロセス」の一括サービスを提供することを目的としている。「計算能力、言語データ、アルゴリズム、シナリオ」の閉ループエコシステムを構築し、強力な算力エンジンによって世界最大のAIインキュベーターの繁栄を目指す。特に、分散された算力資源の統合や取引効率の改善、AI企業の算力コストの削減を実現することで、企業の研究開発サイクルを大幅に短縮する。
模速空間算力エコシステムプラットフォームの構築には、徐匯区、無問芯穹(Infinigence AI)、模速空間の三者が協力し、100万元相当の算力サポートパッケージを提供するなど、企業支援策も充実している。また、AI企業の拠点として「物理空間」と「デジタルサービス」の両面から支援し、柔軟な料金体系や迅速な算力のデプロイメント(秒単位の展開)を実現した。
模速空間は、今後もAI企業の「用得起、用得好」(使いやすく、コストパフォーマンスが高い)算力ニーズに応えることで、上海が全国のAI産業高地となることを目指している。また、プラットフォームの導入により、上流から下流までのAI産業チェーンを支援し、オープンで活発な産業エコシステムの形成を促進する。
今回のプラットフォーム発表会では、奇点星宇(Singularity Xingyu)、達卯智能(Damao Intelligent)、蜜度蜜巢(Midumi Nest)など、10社以上の企業が最初の入居企業として契約を締結した。これにより、AIモデル産業クラスターの形成を加速し、上海市のAI産業基盤をさらに強化する。
上海大模型エコシステム発展有限公司の董事長、楊晶晶(Yang Jingjing)は「模速空間は、AI企業に全方位のサポートを提供し、AI産業エコシステムの拡大に貢献する」と述べ、今後も世界最大のAIインキュベーターの地位を確立していく考えを示した。