中国の人気ソーシャルメディア「小紅書(RedNote)」が、AI検索アプリ「点点(Diǎn Diǎn)」にDeepSeek-R1オープンソースモデルを導入する計画を進めている。点点は、生活のあらゆるシーンで活用可能なAI検索アシスタントで、交通、美食、旅行、ショッピング、人間関係など、日常生活の問題解決を支援する。「全網リアルな声」と「タイムリーな情報」を強調し、ユーザーが「正確に失敗を回避」できることを目指している。
小紅書(RedNote)は2013年に設立され、当初は「私の生活を記録する」をスローガンに、短動画や写真、文章を通じてライフスタイルをシェアするプラットフォームとして人気を集めた。2024年6月時点で、月間アクティブユーザー(MAU)は3.2億人、日間アクティブユーザー(DAU)は1.2億人に達している。
2025年初頭、TikTok(抖音)の米国市場撤退を受け、小紅書(RedNote)は米国で新規ユーザーを大幅に獲得。特に1月16日には、米国のiOSおよびAndroidデバイスでの日間アクティブユーザー数が約340万人に急増した。また、2024年12月時点では、MAUは2.25億人、月間平均使用時間は21.22時間となり、哔哩哔哩(ビリビリ)を上回り、抖音、快手、微博に次ぐ第4位の新メディアプラットフォームとなった。
点点は、2024年12月に独立アプリとしてリリースされ、WeChatミニプログラムとしても利用可能だ。同社は既に「达芬奇(ダ・ヴィンチ)」「搜搜薯(ソウソウシュ)」といったAI検索機能を提供していたが、点点は初の独立アプリとして、AI検索の普及を加速させている。iOS版の点点アプリは、リリース以来約20万回ダウンロードされ、最近では効率(無料)カテゴリで97位にランクインしている。
この動きは、DeepSeekモデルを導入する他の大手インターネット企業(Tencent WeChat、Baidu、Alipayなど)とともに、中国国内のAI大規模モデルの実装と産業化を大きく推進することが期待されている。中国企業のAI応用とユーザー体験における強力なイノベーション能力は、特に製品の迅速な迭代や市場化で優れた成果を見せており、今後のグローバルAI競争での地位向上に寄与する見通しだ。
【関連リンク】
小紅書(RedNote)公式サイト: https://www.xiaohongshu.com
点点アプリ(AppStore): https://apps.apple.com/jp/app/点点/id6529536122