2025年2月11日、UAEドバイで開催されたWorld Governments Summit 2025において、百度創業者の李彦宏氏は、阿聯酋AI担当大臣のオマール・スルタン・オラマ氏と対談し、AI基盤への継続投資の必要性を強調した。技術の進歩により大規模モデルの推論コストは年90%以上低下し、イノベーションのスピードが過去に類を見ない速さで進んでいると述べた。
また、自動運転技術について「現在、Robotaxiの安全性は人間の運転の10倍高く、中国の複雑な道路環境でも高い適応力を示している」と説明。実際、百度の自動運転サービス「萝卜快跑(Apollo GO)」の出険率は人間の運転の1/14に抑えられており、累計走行距離は1.3億キロを超える。オラマ大臣は「次回のサミットではすべての車両が百度の自動運転技術に支えられることを期待している」とコメントした。
李氏は、AIインフラの重要性についても言及し、「技術が急速に発展する中で、データセンターやクラウド基盤、チップへの投資を止めることはできない。次世代のより優れたモデルを生み出すために、持続的な投資が必要だ」と述べた。一方で、大規模AIモデルの開発には巨額の投資が求められるが、その持続可能性は、実際に価値を生み出せるアプリケーションの登場にかかっているとも指摘。
現在、百度はAI技術を活用し、企業向けの業務効率化や医療、エネルギー分野などに貢献しているが、李氏は「スマートフォン時代のWeChatやFacebookのような“スーパーアプリ”はまだ登場していない」とし、今後の課題として大規模ユーザーを持つAIアプリケーションの創出に期待を寄せた。