テンセントは1月21日、3D生成AIの新バージョン「混元3D 2.0」を発表し、同時に「混元3D AI創作エンジン」を公開した。新たなプラットフォームでは、テキストや画像を入力するだけで3Dモデルを自動生成できる機能を備え、ゲーム開発や工業デザイン、広告分野での活用が期待される。
「混元3D 2.0」では、幾何構造の精度が向上し、よりリアルなテクスチャ表現が可能となった。特に、ゲーム開発向けの低ポリゴンモデル生成や、3Dアニメーションの自動生成機能が強化され、従来の3D制作に比べ作業の効率化が見込まれる。
新たに公開された「混元3D AI創作エンジン」は、AIによる3Dコンテンツ制作を一体化したプラットフォームで、テキストや画像を元に3Dモデルを作成し、アニメーションやテクスチャ付与まで対応する。低コストで簡単に3D制作が可能となり、UGC(ユーザー生成コンテンツ)だけでなく、プロフェッショナル向けの用途にも適している。
また、テンセントは「混元3D 2.0」をオープンソース化し、GitHubやHugging Faceで公開。開発者は自由にダウンロードして利用できる。これにより、ゲーム開発、工業デザイン、広告、教育などの分野で3D生成技術の普及が加速するとみられる。
AIによる3D制作の効率化により、従来5〜10日かかっていたゲームキャラクターや背景の制作時間が数分単位に短縮可能となり、制作コストの削減にもつながる。テンセントの混元3D責任者である郭春超氏は「3D AIGC技術の進化により、3Dコンテンツの産業応用が加速している。より多くの人が簡単に3D制作を行える環境を整え、さらなる技術革新を進めたい」と述べた。テンセントは今後も開発を継続し、精度向上と多機能化を目指していく方針だ。