テンセントは3D生成モデル「Hunyuan 3D 3.0」を公開した。新モデルはモデリング精度を従来の3倍に高め、最大1536³の幾何分解能と36億ボクセルによる超精細建模を実現した。とくに人物生成では顔の輪郭や表情の自然さが大幅に向上し、従来指摘されていた“抽象顔”の問題を解消。ユーザーは手軽にフィギュア級のリアルな3Dモデルを制作できるようになった。
さらに、段階的生成手法と強化されたデータ処理を組み合わせることで、不可視領域を含む複雑構造の再現精度を向上。テクスチャ生成では幾何との整合性を高め、質感表現も一層精緻化された。モデルはHunyuan 3D AIクリエーションエンジンに組み込まれ、一般ユーザーに無料開放されているほか、Tencent Cloud API経由でも利用可能。プロ向けに「Hunyuan 3D Studio」の招待制テストも開始され、モデリングからUV展開、スキニングまで7つの主要工程をカバーする。
また、複数条件制御に対応する「Hunyuan 3D Omni」モデルは今後オープンソース化予定であり、学術研究や産業応用への普及も視野に入る。Hunyuanシリーズは過去1年で30以上の新モデルを発表し、すでに世界の3Dプリント企業やデザインエージェントに採用されており、累計ダウンロード数は260万を超えている。テンセントは高精細な3D生成を武器に、産業応用と一般普及を両輪に3Dコンテンツ創作の拡大を進めている。