テンセントは文書検索フレームワーク「WeKnora」をGitHub上でオープンソース公開した。同社の既存アプリ「ima」を基盤としつつ、これまで課題だったAPI未対応を克服し、自動更新や業務システムとの統合を実現する。
WeKnoraはローカル環境やクラウド環境の双方に柔軟にデプロイ可能で、ナレッジベースを安全に管理できる点が特徴だ。利用者は大規模言語モデルや埋め込みモデルを自由に設定でき、テキスト・画像・動画といった多様なフォーマットのデータを取り込める。さらに文書分割やリランキング、多モーダル処理といった高度な設定をサポートし、検索や応答精度を高められる。
GitHubの公式リポジトリには、インストール手順や環境変数設定、Dockerによるデプロイ方法、さらに詳細なAPIドキュメントが公開されている。APIはナレッジベースの作成・更新・削除・コピーといった管理操作を網羅しており、業務ワークフローやエージェント型AIとの連携に最適化されている。
また、WeKnoraは微信の対話プラットフォームとも連動し、公式アカウントや小程序、企業向けWeChatとの接続を可能にするオンライン版も提供されている。これにより、企業はローカル環境で安全に大規模言語モデルを活用するだけでなく、クラウドを通じて既存のビジネスエコシステムにも統合できる。