MiniMax、逆風下で3億ドルを調達──多モーダル×国産AGIで評価額40億ドル突破

出典:https://mp.weixin.qq.com/s/gV2iwnWBMrkdlRMJRtrNPA

概要ポイント
  • MiniMaxが約3億ドルの資金調達を完了し、評価額は40億ドルを突破。
  • この水準に達した中国企業はMiniMaxと智譜の2社のみ。
  • テキスト・音声・映像の多モーダル自社モデルを短期間で連続発表。
  • M1モデルはMoE構造と線形アテンションを用い、性能とコストを両立。
  • 香港上場の準備も進行中とされ、資本市場への展開が加速している。
本文

中国の大規模AIモデル企業MiniMaxが、約3億ドルの新規資金調達を完了し、評価額は40億ドル(約3,000億円)に到達したとLatePostが報じた。大規模AIモデル開発をめぐる資金調達の冷え込みが続く中、2025年に入ってから「AI六小虎」とされる注目企業のうち、資金調達に成功したのはMiniMaxと智譜の2社のみである。


MiniMaxは2023年末にも30億ドル評価での資金調達を実施しており、現在は香港での上場準備を進めている。これは研究開発型企業から資本市場に軸足を移しつつあることを示している。


技術面では、同社は直近1ヶ月でテキスト・音声・映像の三大モダリティを網羅する自社モデルと汎用AIエージェントを連続発表。テキストモデル「M1」はMoE(Mixture of Experts)構造や線形アテンション、強化学習スケーリング(RL Scaling)を組み合わせ、推論性能とコスト効率を両立。音声モデル「Speech-02」は国際ベンチマークでトップ評価を受け、映像モデル「Hailuo-02」は高難度の体操動作生成に成功し、競合より低コストで高品質な出力を実現した。


これにより、MiniMaxは外部APIに依存しない国産AGIの基盤を構築しつつあり、「システム効率」と「知能密度」の両面で先行優位を確立しつつある。商用化の実績、香港上場計画、AIエージェントの成長見通しとあわせ、同社の事業性と将来性が投資家から高く評価された結果といえる。